あらすじ
京都に暮らす内気な男子高校生・直実(北村匠海)の前に、10年後の未来から来た自分を名乗る青年・ナオミ(松坂桃李)が突然現れる。ナオミによれば、同級生の瑠璃(浜辺美波)は直実と結ばれるが、その後事故によって命を落としてしまうと言う。「頼む、力を貸してくれ。」彼女を救う為、大人になった自分自身を「先生」と呼ぶ、奇妙なバディが誕生する。しかしその中で直実は、瑠璃に迫る運命、ナオミの真の目的、そしてこの現実世界に隠された大いなる秘密を知ることになる。世界がひっくり返る、新機軸のハイスピードSF青春ラブストーリー。
HELLO WORLD 公式サイト
おすすめポイント
- 青春の恋愛ストーリー
- 驚くべき展開の連続
- 挿入歌の良さ
- 最後にはまさかの…
感想・解説(ネタバレあり)
良かった点・気になった点
最初は和やかな青春のラブストーリーが続き、あんな学生の恋愛羨ましいなんて思っていましたが、途中からガラッと展開が変わり、そこからは怒涛の速さで進みます。
難解な部分があるので、理解するのに時間がかかるかもしれませんが、そんなに構えなくても大丈夫。全部理解してなくても普通に見ることができます。
内容以外にも映像の綺麗さだったり、独特のアニメ感のある世界がワクワクさせてくれます。
アニメーションのカクカク感は若干気になりましたが、慣れてくれば問題ありません。もしかしたら受け付けない人もいるかもですが…。
所々で流れる挿入歌はその時の心情に合った雰囲気になっており、Official髭男dismのイエスタデイは青春って感じがして好きです。もちろんナルバリッチもOKAMOTO’Sの歌も良いですよ。
映画『HELLO WORLD(ハローワールド)』鑑賞
— ふぃる@自由気ままな映画ブログ (@film_studio3000) October 17, 2020
普通の恋愛青春ストーリーかと思ったら、途中で驚くべき事実を告げられ、最後にはまさかの展開が。こういうSF要素の強い映画は個人的に好きです。タイトルの意味も最後にわかりますし、少し難しい内容ですが、それも含め楽しめるのでおすすめ。 pic.twitter.com/XEnDaLUGgt
キャッチコピーに「この物語は、ラスト一秒でひっくり返る」と書いてあり、ひっくり返らないだろと思っていましたが、ひっくり返りました。今まで見てきた映画の内容に対する見方が変わり、もう一回見たくなります。
タイトルの意味もラストでそういう事なんだと思えるようになっており、なるほどと感心しました。
新しい世界にいる二人ですが、そこはおそらくA世界が開闢した新しい世界。アルタナの自動修復装置を停止した事により、情報が膨大し、データの世界であるA世界が本物になったという事らしいです。その辺は後程解説していきます。
劇中では京都にある伏見稲荷神社や京都駅などが使われているので、近くに住んでる方は行ってみるのも面白いかもしれません。京都にも行きたくなるし、観光がてら行ってみるのも良いかもしれません。
北村匠海と浜辺美波も声優を務めており、違和感はないです。浜辺美波演じる一行さんは可愛い。
アルタナとは?現実の世界はどれ?
今作は映画の為に書かれたオリジナル脚本であり、これほどの脚本を作るとはなかなかの作業だったと思います。映画を観てる人もラストシーンなど理解するのが難しかったと思うので、できるだけ解説。
まずは本作の世界線。2027年の高校生のナオミはアルタラによって記憶された世界であることが判明します。アルタラとは無限の記憶領域を持つ媒体であり、現実ではありません。
現実は2037年からやってきた大人のナオミが住む世界。それが現実です。大人のナオミは2027年の花火大会で昏睡状態になってしまった瑠璃を救う為、アルタラのテータの世界にやってきたのです。
しかしラストのシーンでは昏睡状態のナオミを見つめる白衣を着た瑠璃の姿が。ここで「どういう事?」と思った方も多いかと思いますが、その世界こそが現実であり2037年の大人のナオミがいる世界もアルタラによって作られた世界でした。
狐面の奴らがいるのが何よりの証拠です。狐面はデータの世界に入り込んできた異物を排除する役割を持っています。
現実ではナオミは昏睡状態であり、瑠璃はナオミを救う為、金のカラスとなってアルタラの世界に入り込み、彼を救おうとしていました。今までナオミが瑠璃を救おうと奮闘していましたが、実はその逆だったんですね。
金のカラスは喋れますが、最初の方で登場した黒いカラスは喋れませんでしたからね。ちなみに最初の黒いカラスは未来の瑠璃なのかわかりませんが…
金のカラスが「今までずっと見守ってきた」と高校生ナオミに言っており、もしかしたら黒いカラスも喋れないだけで瑠璃なのかもしれません。その辺は曖昧なので何とも言えません。
・瑠璃の着ている服に金のバッジ
・カラスの声と瑠璃の声が重なる
・金のカラスの映像が一瞬映る
ここでも器と中身の同調に成功し助かるナオミ。2037年のナオミが2027年の瑠璃の同調を図る為、高校生ナオミにいろいろ手伝うシーンと一緒ですね。
これは完全に金のカラス=未来の瑠璃という事を強調していますよね。まあこのシーンの前にそれが分かる人はいないかもしれませんが、それに気づいたらなかなかですよ。
#ハローワールド のバリアフリー音声ガイド上映が明日10/11から全国劇場でスタート‼️
— 映画『HELLO WORLD』 (@helloworld0920) October 10, 2019
ナレーターはなんとカラス役の釘宮理恵さん‼️
視覚障害者の方も、本編を既に観た方でも、楽しめること間違いナシ????
手順は超簡単✨専用アプリをDLして劇場へ行くだけ????→ https://t.co/v4tT0xnxqJ pic.twitter.com/Ejqw8Cof7B
2037年では、2027年の花火大会で昏睡状態になった瑠璃がベットにいますが、彼女を救う為には2027年の瑠璃と2037年の瑠璃を同調させる必要があります。
なので大人のナオミは高校生のナオミを瑠璃とくっつけさせ、昏睡状態の瑠璃と同じような心の状態にしたのです。すべては脳死で昏睡状態にいる瑠璃を救う為。
ナオミが偽物だとなぜ気づいた?
2037年で瑠璃が目覚めた時瑠璃はナオミに向かって「ナオミじゃない」と言います。ナオミは瑠璃が言ったあの本の事にも気づいてない様子。
彼女が言ってたあの本とは2027年に河川敷で二人で話していた「大湖底都市」の本。古本市で売るはずだったその本。河川敷では図書カードを見て「最初に名前が書けたらいいのに」と二人で話をしています。
その後ぼやで燃えてしまったその本をグッドデザインの力で修復するナオミ。古本市でナオミが瑠璃に告白するシーンでは、彼女がその本を見た時、図書カードの一番上に瑠璃の名前が書いてありました。
そして2037年の瑠璃はその事を大人のナオミに話したのですが、彼は何の事か気づいていません。なぜなら高校生のナオミが勝手に図書カードを変えたのであり、2027年にいた大人のナオミはそれを知りません。
なので大人のナオミはその事に気づけなかったのです。
それに加え、2037年にいる瑠璃は2027年(16歳)の時の記憶を持っているので、花火大会の事など知りません。彼女は家で本を読んでいた時に瞬間移動させられただけですからね。
本の栞の色も昔使っていた青ではなく茶色なのもそれを暗示しています。
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