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『インターステラー』感想・評価【後半ネタバレ解説】ブラックホール?特異点?などを説明

2020 7/14

インターステラー 公式Facebook

2014年11月22日公開の『インターステラー

監督はクリストファー・ノーラン。人類の存続をかけ宇宙を巡る物語です。やっぱりノーラン作品。一体どんなことが起こるのか解説していこうと思います。

記事前半はネタバレなしで映画に対する評価やあらすじキャストについて解説、映画を見る方法などを紹介。記事後半は感想を交えたネタバレ解説気になったポイントを書いています。

Contents

評価

4.0

評価基準について

宇宙の壮大さと人間の本質を問う作品になっていると思います。最後の展開は驚きました。やっぱりクリストファー・ノーラン監督は凄い。

あらすじ

地球の寿命は尽きかけていた。居住可能な新たな惑星を探すという人類の限界を超えたミッションに選ばれたのは、まだ幼い子供を持つ元エンジニアの男。

彼を待っていたのは、未だかつて誰も見たことがない、衝撃の宇宙。

はたして彼は人類の存続をかけたミッションを成し遂げることが出来るのか?

インターステラー 公式サイト

スタッフ・キャスト

スタッフ

  • 監督:クリストファー・ノーラン
  • 脚本:ジョナサン・ノーラン
  • 製作総指揮:キップ・ソーン

キャスト

ジョセフ・クーパー
マシュー・マコノヒー
主人公
アメリア・ブランド
アン・ハサウェイ
一緒に宇宙に
行く仲間
ニコライ・ロミリ―
デヴィッド・ジャーシー
一緒に宇宙に
行く仲間
ドイル
ウェス・ベントリー
一緒に宇宙に
行く仲間
ヒュー・マン
マット・デイモン
氷の惑星に
いた人
マーフィー・クーパー
ジェシカ・チャステイン
ジョセフの娘
マーフィー・クーパー
マッケンジー・フォイ
幼少期の
ジョセフの娘
マーフィー・クーパー
 エレン・バースティン
高齢期の
ジョセフの娘
ジョン・ブランド
マイケル・ケイン
重力を研究
している博士
トム・クーパー
ケイシー・アフレック
ジョセフの息子
トム・クーパー
ティモシー・シャメラ
幼少期の
ジョセフの息子
ドナルド・クーパー
ジョン・リスゴー
ジョセフの父
TARS(声)
ビル・アーウィン
変な機械
ジョーク言う
CASE(声)
ジョシュ・スチュワート
変な機械
無口

キャストについて

クーパーを演じたのはマシュー・マコノヒー

アメリカの俳優で『ウルフ・オブ・ウォールストリート』や『SING/シング』などに出演しています。過去にサンドラ・ブロックやペネロペ・クルスと交際していた過去も

クーパーと共に宇宙に行く仲間アメリアを演じたのはアン・ハサウェイ

とても有名な女優ですよね。今作では珍しくショートカットでした。過去の出演作は…

出演作

どれも有名な作品ばっかです。

宇宙に共に行く仲間のドイルを演じたのはウェス・ベントリー

彼は『ゴースト・ライダー』『ハンガー・ゲーム』に出演しており…2018年の映画『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』では、主人公イーサンの元妻ジュリアの現夫として登場します。

氷の惑星にいた人マンを演じたのはマット・デイモン

彼は『オーシャンズ』シリーズや『ボーン』シリーズ、2020年には『フォードvsフェラーリ』に出演しました。

今作では謎の惑星に一人。映画『オデッセイ』では火星に取り残される。散々な人生です。

成長し大人になったマーフを演じたのはジェシカ・チャステイン

彼女はアメリカの女優で『X-MEN:ダーク・フェニックス』『IT/イット THE END』などに出演。映画『オデッセイ』ではマット・デイモンと共演しています。今作では地球にいます。

マーフの幼少期を演じたのはマッケンジー・フォイ

アメリカの女優で『トワイライト・サーガ』シリーズや『くるみ割り人形と秘密の王国』などに出演。

最初見た時アン・ハサウェイの子供時代の役かな?と思うくらい似ていると感じました。まあその後普通にアン・ハサウェイ出てきましたけどね。

ブラント教授を演じたのはマイケル・ケイン

お馴染みクリストファー・ノーラン監督常連組です。まあ今作もいると思いました。詳しくは別の記事に書いています。

クーパーの息子で成長した大人のトムを演じたのはケイシー・アフレック

映画『オーシャンズ』シリーズでは双子の兄弟に兄役で出演していました。彼はあのバットマン役で有名なベン・アフレックの弟です。

過去に結婚していた妻サマー・フェニックスの兄は、2019年大ヒットした『ジョーカー』でジョーカーを演じたホアキン・フェニックス

大人になったマーフの同僚?彼氏?のゲティを演じたのはトファー・グレイス

彼は2007年公開の映画『スパイダーマン3』エディ・ブロック/ヴェノム役で有名に。

映画を観るなら…

『インターステラ―』は以下の動画配信サービスで配信されています。

感想・解説

良かった点・気になった点

何の情報もなく今作を鑑賞。最初は宇宙のスケールに感動し、このまま人類が助かって終わるのかな~?と思いましたが、まさかの展開に度肝を抜かれました

やっぱりクリストファー・ノーラン監督は天才です。まさかあんな展開になるとは思わず、若干眠たくなっていたのですが、一気に目が覚めました。

エンディングに向かうにつれて「あそこの場面はそういう事だったのか」など…

すっきりするような感覚で見終わる事も出来ました。実際終わり方はハッピーエンド?なのかわかりませんが、それもまあノーラン監督作品の醍醐味。

彼らの脚本は素晴らしいの一言に尽きます

そしてやっぱり理解が難しいです。まあノーラン監督の作品は難しい事が多いので、ある程度気構えて見るのですが、見終わった後もいい感じに余韻が残ります

ノーラン監督の難解映画

・メメント
・インセプション

これらの作品に比べたら全然いい方。調べればちゃんと理解できる作品なので、見やすさという点は勝ってるかと思います。

しかし専門用語がたくさん出てくるので、ある程度知っておけばより楽しめます。

そして何と言っても見どころの一つ。映像がとにかく美しいです。かなりリアルな映像と息を呑むような感動的な美しさは、見ているだけで穏やかな気分になります。

実際に宇宙船はCGでなく等身大のミニチュアを作り撮影をしたそうです。なるべくCGに頼らない手法が、僕らを惹きつける要因になっていると思います。

今作で一つ気になる所を挙げるとすれば、やはり上映時間が長いという点です。

今作は2時間49分あります。前半から終盤まではストーリーも穏やかにシンプルに進むので、そこで飽きちゃう人もいるかもしれません。

まあこの内容だと本来はもっと時間が欲しいとは思いますが、取捨選択した結果が2時間49分だと思うので、しょうがないっちゃしょうがないです。

最後になるにつれて衝撃の展開が待っているので、途中でやめないで是非最後まで見る事をおすすめします。

映画が出来るまで

元々は1997年に公開されたカール・セーガンという人物の小説を映画化した『コンタクト』のプロデューサーであるリンダ・オブストと、理論物理学者のキップ・ソーンにより考案されたのがきっかけです。

キップ・ソーンという人物がとても凄い人で…

重力の理論などの分野に貢献し、2007年にはノーベル物理学賞を受賞

マイケル・ケイン演じるブランド教授の黒板に書いてあった方程式は、キップ・ソーン本人が直接書いたもの。

そんな彼らのシナリオを映画監督のスティーブン・スピルバーグが興味を持ち、企画が始まりました。その後ノーラン監督の弟であるジョナサン・ノーランが脚本を執筆する事に。

しかしスピルバーグ監督が自分の映画製作会社【ドリームワークス】を配給会社パラマウントからウォルト・ディズニー・カンパニーに移したため、新たな監督が必要に。

そこでジョナサン・ノーランの勧めで兄のクリストファー・ノーランが監督に抜擢される事になりました

その後、映画配給会社であるパラマウントとワーナー・ブラザーズが共同で出資する事を発表し、ジョナサン・ノーランの書いた脚本を書き直しながら、作品を作り上げていきました。

ノーランの家族が?

映画を撮影するにあたり、情報が漏れないように仮のタイトルを付ける事が多く、変な名前を付けるパターンが多いです。

今作は『Flora’s Letter』というタイトルで撮影が進められました。

タイトルの一部であるフローラはクリストファー・ノーラン監督と、製作に携わっている妻のエマ・トーマスの娘であるフローラの名前から取っています。

ノーラン監督は結構身内を映画に出演させる事が多く、2010年公開の映画『インセプション』では赤ちゃん役で息子が出演しています

ラザロ計画とは?

時は近未来。50年前から重力異常が発生しており、作物が育たない劣悪な環境になってしまった地球。

クーパー(マシュー・マコノヒー)の娘マーフの部屋に起きていた謎のポルターガイスト現象から導き出された場所に行くと、そこには極秘で研究している人たちが。

彼らはあの【NASA】であり、クーパーと昔一緒に仕事をしていたブランド教授(マイケル・ケイン)の姿が。教授は長年重力の研究をしており、それを応用し人類が移住する惑星を探していました

その人類が生き残る為の計画を【ラザロ計画】といいます。ラザロ計画にはプランAとプランBがあり…

プランA

宇宙ステーションを打ち上げ他の惑星に人類を移住させる計画です。しかしその計画の実現には【重力】の解明が鍵となり、ブランド教授は今だ解明できていません。クーパー達が帰ってくるまでには方程式を解き明かすと約束します。

プランB

こちらはプランAが不可能だった場合の予備のプラン。受精卵を人工培養し、移住先の惑星で育て繁栄させていくというものです。種の保存…つまり人間という生き物自体は繁栄しますが、現在地球にいる人たちは助かりません。

プランBの場合今現在地球にいる人は助からないので、暴動になる事を恐れ秘密にしていたブラント教授。

クーパー達が出発する以前に12人の乗組員たちがすでに出発しており、それぞれが移住できそうな惑星を探しては、年に一回連絡を受けていました。

その中でもずっと連絡が来ている人の所に行くことが、今回のミッションになります。

キリスト教がモチーフ?

ラザロという名前はキリストの友人でユダヤ人のラザロから取った名前だと思われます。

ラザロの死後キリストがラザロが埋葬されている墓地を訪れ「ラザロ、出てきなさい」と言うと、布に包まれたラザロが生き返るというエピソードがあります。

宇宙に先に旅立った12人の乗組員は、キリストの使徒12人を連想させます。

キリストの優れた弟子12人の事をそう呼んでいます。一般的には重要な役割を果たしたキリスト教の宣教者の事を指す場合が多いです。

主人公の名前はジョセフ・クーパー。ジョセフと言うのはキリストの養父ヨセフから取った名前だと思われます。12人の乗組員をジョセフが助けに行く。なんだか繋がりがありますね。

まあノーラン監督は結構ギリシャ神話をモチーフにした名前を付ける事が多く、インセプションでも、ヤコブやアーサーなどギリシャ神話に登場する名前が登場しています。

ブラックホールなどを解説

ブラックホール

ブラックホールとは、高密度と強い重力であらゆる物質が脱出できない天体の事です。

我々がよくイメージしている黒い球体ではありません。2019年に初めてブラックホールの撮影に成功し話題に。

さらに今作で登場するブラックホールが、実際に撮影されてブラックホールととても似ていると注目を集めました。

今作はキップ・ソーンという理論物理学者が製作に携わっており、しっかりとした理論を元に映画が作られていることを証明する結果になりました。

ブラックホールの観察は非常に困難とされてきました。

重力が強すぎる為、光でされも抜け出す事は出来ません。普段光の反射で物体を認識している我々は、光の反射がないブラックホールを見る事が出来ないのです。

事象の地平面

ブラックホールの周囲は強い重力により、時空が歪んでいると考えられています。ある半径より内側では脱出する速度を光速が超えてしまう。この半径を…

シュヴァルツシルト半径

この半径を持つ球面を事象の地平面(シュヴァルツシルト面)と呼びます。この領域に入ってしまうと光さえも脱出する事はできません。

特異点

特異点とは、重力が無限に存在する場所の事を言います。作中ではブランド教授が重力の方程式を解く為に日々研究していますが、彼はそれが不可能だと悟っていました。

特異点は先程説明した【事象の地平面】の内側からでないと観察できません。つまり観察する事は不可能であり、同時に方程式を解くことは絶対に不可能なのです。

ブランド教授はそれを知っていながら、クーパー達に嘘を付いていました。帰ってくるまでに方程式解き明かす約束は、最初から無理だとわかっていたのです。

ワームホール

ワームホールとは、宇宙の二つの点を結ぶ空間領域でトンネルの様な抜け道です。

ブラックホールホワイトホールを繋いでいるトンネルとも考えられています。理論的には可能と言われていますが、実際には難しいです。

作中では48年前に【彼ら】によって作られたとされており、移住できる惑星を探す為にワームホールを通過します。

彼らとは宇宙外生命体の事です。ワームホールを通過している最中に、アメリアが歪んだ空間に手を伸ばしていますが、それも彼らの仕業。

映画のラストでそのシーンの事実が明かされますが、それはクーパーだったと。ワームホールを使う事により、遠くて行けない星にも、瞬時にワープする事ができるという仕組みです。

リンゴの虫食い穴に例えられる事が多く、表面を辿って反対側に行くよりも、リンゴの中を貫通して行けば早く着くのと同じ考えです。

ブラックホールは先程もお話しましたが、光を吸収してしまう天体。それに対しホワイトホールは、様々な物質を跳ね返す性質があるとされています。

入り口がブラックホール。出口がホワイトホール。これがワームホールの原理なのです。

人間の物語も

今作は多くの科学的なアプローチを元に作り上げられている作品。科学的な用語も多く、多くの知識を得る事が出来る映画になっています。

しかしそれだけではなく人間の愛情や人生などの側面も多く描かれている作品でもあります。

クーパーには娘がいるのですが、彼が宇宙に旅立つときに喧嘩をしてしまいます。娘のマーフは父親に行ってほしくないと。

しかし人類の為に行かなければならず、一緒の時間を共有しようと【腕時計】を同じ時間に合わせマーフに渡します。その時計が重大な鍵となるなんて…

宇宙では地球より時間の流れが遅く、ミラーの星での一時間は地球の七年。その為途中からは父親と娘は同じ年になります。

大人になったマーフと交信するクーパーの姿はとても悲しく、親子愛を描いているシーンは感動ですよね。

大人になったクーパーはブランド教授の研究を手伝うようになります。そこでブランド教授の死を看取った時に、方程式は解けない事実を明かされます。

あのポルタ―ガイスト現象がヒントだと感じたマーフは、実家に戻ります。

まさかの展開

一方その頃クーパーとアメリアはエドマンズの星に行く為に、ガルガンチュア(ブラックホール)に近づき、そのエネルギーを利用して星に向かおうと試みます。

しかしクーパーが犠牲になり、ブラックホールに落ちてしまう。しかしそこで衝撃の展開が。

なんとクーパーは生きており【彼ら】が作った四次元立方体の中にいたのです。

もうこの辺でわけがわかりませんが、それが映画です。

何やら本棚っぽいものがあり、そこを除くと…

マーフの部屋の本棚の裏側

まさかの展開。その四次元立方体とマーフの部屋が繋がっていたのです。しかもクーパーが旅立つ前と繋がっていました。

映画冒頭でマーフを説得するクーパー。そのシーンで【ステイ】という暗号を残したのはクーパー自身だったのです。

時を超越して繋がっている。まさにノーラン監督の神業と言ってもいいでしょう。まさかそんな展開になるとは思いませんでした。

特異点に入ることが出来たクーパーは情報を伝える手段として、モールス信号でマーフに伝えようとします。その手段とは…

・腕時計

マーフも同時にそれに気づき、大量の情報を腕時計のモールス信号で送るという、とんでもなく大変な事をやり遂げることに成功します。

立方体は消えクーパーは別のワームホールに…その後病室でのシーン。クーパーはたまたま近くを通りかかった宇宙船に発見され、ぎりぎりの所で一面を取り留めます

ようやくマーフと再会しますがもうすでにおばあちゃん。知らない家族もいっぱいいます。再会する事が出来て良かった…。

その後変な立方体の機械【TARS】と共にエドマンズに一人取り残されたアメリアを救出に向かいます。

TARSともう一体いる同じような機械CASEは面白く、いいキャラをしています。歩く姿はなんか可愛いです。

マン・オブ・スティールと関係が?

今作は極力CGを使わず撮影をしました。特に映画冒頭の…

・砂が町全体を覆うシーン
・トウモロコシ畑

これらのシーンは実際に巨大な扇風機と合成のちりを使い撮影されたそうです。こだわりが凄いです。トウモロコシ畑は実際に植えました。わけわかりません。しかも東京ドーム約43個分です。

そして本題。ヘンリー・ガヴィル主演のDCEU映画『マン・オブ・スティール』に登場した風景とクーパーの家の風景が似ているのです。

実際に『マン・オブ・スティール』からインスピレーションを受けたそう。

クリストファー・ノーラン監督は『マン・オブ・スティール』の製作にも携わっています。

穏やかな夜に身を任せるな

印象的なシーンの一つとして、ブランド教授が何度も言っているフレーズがあります。死ぬ間際も口にしていました。

ブランドン教授

穏やかな夜に身を任せるな。老いても怒りを燃やせ、終わりゆく日に。怒れ、怒れ、消えゆく光に。死の淵で賢人は、闇が正しいと知る。彼らの言葉は稲妻を裂けなかった。穏やかな夜に身を任せるな。怒れ、怒れ、消えゆく光に。

これはウェールズの詩人ディラン・トマスの有名な詩の一部です。父親の死を心配している人間の様子を表しており、今作では宇宙に旅立つクーパー達に向けた言葉ととれます。

氷の惑星でクーパーとマン博士(マット・デイモン)が争い、クーパーのヘルメットが割れるシーンがあるのですが、その時の状況こそ瀕死の父に置き換えることができます。

クーパーが諦めずに生きようとしたのは、そのセリフを思い出したからだと考えます。

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